月別アーカイブ: 2011年11月

中村えい子さんの作品のこと

哲学の道にあるギャラリー花いろさんで、中村えい子さんの「手織りArt〜おしゃべりな糸たち〜という個展が今日まで開催されているというので、お散歩がてら見に行ってきた。

コットンやシルク、ウールなど様々な種類、太さ、テクスチャの糸で織られた織物。どれも平坦ではなく、織物自体に凸凹とした起伏があったり、ぽこぽこと糸が飛び出しているところがあったり、編み目にも大きなところや小さなところがあったり…。

また、その色も単に「グラデーション」というには収まりきらない、様々な色の糸が複雑に織り込まれているものでとても表情豊かな織物だった。なんだか織物自体が生きて呼吸しているみたいな…。

ご本人もいらっしゃったのでいろいろとお話をうかがった。一番印象的だったのが、作るときには全体の「イメージ」はあるが、具体的にここをこうして…という「計画」のようなものはなく、だから当然下絵なども書かない、ということ。
ただ今日織る部分(小さな織り機の、これから織る部分)で、自分が、いいな〜と思うように、あるいは、ここはこうしてみようと思うままに織っていくのだ、と。そして、そのようにして毎日毎日織っていくと、その結果としてこういう作品ができる、というのだった。

これほどまでに複雑で豊かな世界が、実は全体としてあらかじめ計画されて作られたものではなく、今、目の前にある部分を、自分が「いいなー」と思うように織っていった、その一つの結果として最後になって初めて現れたものなのだ、ということをとても興味深く思った。

自分があらかじめ決めた通りに(すべてを自分でコントロールして)作られた作品ではなく、全体としてどうなるか自分でもわからない、というところを含んでいる。動きのある、そしてどこか呼吸する音が聞こえてきそうな作品…。

織物は経糸と緯糸があって、それらを交錯させて織り上げていく。その中で経糸はあらかじめ決められているもの。それにどう緯糸を入れていくかによって織物に表情が出てくる。

経糸は決められているものだけれど、緯糸の入れ具合や、経糸それ自体を左右にずらしたりして糸の密度を場所によって変えることで、実は経糸だって変化させられるのだ、とおっしゃっていたことが印象的だった。

 

 

 

アンティークレースのくったりバッグ

本日、リネンのくったりバッグを3点upしました。
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今回は、3点とも表布にイタリアリネンを用いました。
厚手でとてもしっかりとしたリネンですが、ごわごわした感じはなく、
柔らかくくったりとしたよい風合いのリネンです。
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(3点ともこれと同じリネンです。)
持ち手はダークブラウン。
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そして、アンティークレースやモチーフたち…。
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内布は、上2つのバッグはシックな花柄のコットンです。
持っていただくと、ちらちらと顔をのぞかせてアクセントに…。
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3つ目のバッグには、内布にもリネンを用いました。
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ネイビーに少しグレーを混ぜたような、シャビーな雰囲気のお色です。
うっとりするほど滑らかで肌触りのよいリネン…。
リネンの風合いを心ゆくまでお楽しみいただけるバッグに仕上がっています。
すべてイタリアリネンにアンティークレースをあしらったバッグですが、
複数のレースによって醸し出されるバッグの雰囲気や表情はそれぞれ…。
ぜひご覧になってみてくださいね。
ご来店、心よりお待ちしております。
Shopはこちらです。

温めてくれるもの

気がつくと木々も色づき始め、
ようやくこの季節らしい寒さになってきました。
暖かい日が続いていてちょっぴり油断していたからか、
ここ数日少し風邪気味でした。
ちょっと風邪気味かな…と思ったときに飲むのは「梅しょう番茶」。
温かい番茶に、しょうがのおろし汁数滴と梅干し1つ、
それに醤油小さじ1杯をカップに入れて、梅干しをよくほぐして飲みます。
しばらくすると身体がゆるんで全身がぽかぽか。
風邪気味の時だけでなく、身体が冷えている時や、
ちょっと疲れがたまっているな…という時にもいつもお世話になっています。
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現在、アンティークレースを用いたリネンのバッグを制作中です。
今月中もしくは12月の始め頃にはShopに並べられたらいいな
と思っています。

自家製みそ

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今年の2月に、奈良に住む知人宅で仕込みをさせていただき、
その後、家で熟成させていたお味噌が出来上がりました。
約8ヶ月ぶりに瓶のふたを開けてみると、ふわりとお味噌のいい香り…。
仕込みの時には、本当に大豆の色そのままだったのが、
こんなに深いお味噌色に!
昨日、今日とさっそくこのお味噌でみそ汁を作ってみました。
コクがあってまろやかで優しいお味。
みそ汁を飲むと、本当に身体が芯からほぐされるような感じがします。
これから寒くなる季節に手放せなくなりそう…。
わが家だけでは到底食べきれないくらいたくさん出来たので
年末に実家に手みやげとして持ち帰ろうと思います♪
(*2月の仕込みについての日記はこちらです。)

型押しの花柄コットンとふくれジャガード

今回は、ニュアンスあるファブリックを用いたバッグ2点のご紹介です。
一つは、内布にオリーブグレーの型押しの花柄コットンを用いたショルダーバッグ。
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オリーブ色とグレーが混じったような、とても雰囲気のあるシックなコットン。
わずかに起毛していて滑らかな触り心地です。
それに、やや紫がかった茶色で型押しの花柄が入っています。
この内布を生かすために、あえてバッグの表側は黒色でシンプルに仕上げました。
表地とレースは同じ黒色ですが、リネンとトーションレースとの質感の違いを
楽しんでいただけると思います。
また、向かって右側にはスエードのようなテクスチャの
やや紫がかったグレーのリボンを結びました。
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シンプルなバッグですので、長くお使いいただけると思います。
二つ目は、以前ショルダーバッグタイプで制作した、
ふくれジャガード生地を用いたバッグ…。
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今回は、木の皮の巻かれた、しっかりとした丸形の持ち手をつかって、
ギャザーを寄せたデザインで制作しました。
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表側にはとても温かみのあるお色のアンティークレースをあしらっています。
ちょうど正面にバラの花柄が出るようにしました。
ふくれジャガード生地ですので、ふっくらと少し盛り上がった部分と
そうでない部分(凹凸)があり、とても表情豊かです。
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秋冬のお出かけの際、気持ちを少し華やかにしてくれそうなバッグです。
ぜひご覧になってみてくださいね。
Shopはこちらです。