日々のこと」カテゴリーアーカイブ

地震のこと

3月11日、地震が起こった時、私は大阪にいた。
私自身、それほど大きな揺れは感じなかったけれど、
関西でも場所によってはふわりふわりゆらりゆらりと、
大きな揺れがあったようだった。
帰宅後、テレビで信じられない光景を目にした。
言葉が出なかった。
私がまだ中学生で大阪に住んでいた時に起こった
阪神大震災の時の恐怖を思い出す。
明け方の突き上げるような大きな揺れ。
はっとしてベッドの上に起き上がって
様子を見ることしかできなかったこと、
少し揺れがおさまってから
階下にいる両親のもとに大急ぎで行ったこと、
父が大きな本棚の置いてある部屋に寝る
弟の様子を見に飛んでいったこと…
たったこれだけの経験でも、
私のなかでは生涯忘れることのできないこととして
心に刻まれている。
被災地の方々の心の痛みはいかばかりかと思うと、
本当に胸が締め付けられるような気持ちになる。
私たち人間も自然の一部なのだと思う。
ときどき自然は、私たちの忘れかけた頃に、
その大きな存在の一端を垣間見せる。
私たちは起こったその状況を受け入れるしかない。
そしてそこからできる限りのことをやっていくしかない。
「しかない」というと消極的・受動的に
聞こえるかもしれないが、
別の言い方をするならば、人間はその状況を受け入れる
「力」を持っている、ということなのだと思う。
時間はかかるかもしれないけれど、
その状況を力に変えて、みんなで支えあいながら
そこからまた一歩一歩歩んでいくことができると、
強く信じている。
私も私自身にできる限りのことをやることから、
始めたいと思う。
被災された方々が、一日も早く安心して
毎日を送ることができるようになりますように。
亡くなられた方々が、どうか心安らかでありますように。
心よりお祈り申し上げます。

初・味噌仕込み

ハンドメイド布バッグ屋 ::: shiroi mokuren の庭  :::

今日は、奈良に住む知人宅で

味噌の仕込みをさせていただきました。

私にとっては、全く初めての経験!

当日の仕込みの前準備として、

まずは乾燥大豆を購入するところから始まり、

5日前には、大豆を洗っておよそ36時間水に漬け、

(大豆は水をいっぱいいっぱい吸い込んでどんどん膨らむ!)

3日前に、それを弱火でのんべんだらりと煮、

前日に柔らかくなった大豆と煮汁を分け、

さらに煮汁を煮詰めて呉(豆の煮汁)を作り…という作業をし、

今日はそれらをもって、いざ知人宅へ…!

朝10時頃から、その煮た大豆をつぶしてペースト状にし、

麹と塩を混ぜたものと、呉、大豆をあわせてひたすら捏ね、

空気を入れないようにして壺に入れる、

という、およそ2時間ほどの作業でした。

麹の独特の匂いと大豆の甘い匂い、

そしてそれを捏ねるときの、その感触!

子どものころに、土に水を混ぜてお団子をつくって

遊んでいるときのような、なんだかとても懐かしいような感覚。

1.5キロの大豆ペーストに、

およそ3キロの麹、1キロの塩を混ぜたものを

捏ねるというのは相当の力仕事…ではありましたが、

知人宅には、小さな子ども連れの夫婦や、

ご近所さんたちも何人かいらしていて、

みんなであっちを手伝い、こっちを手伝いしながらの作業で、

とても楽しくわいわいと…。

あっという間の2時間でした。

昨年も仕込まれた方は、

昨年作った味噌を持ってきておられて、

それを味見させてもらったのですが、

それぞれの家庭ごとに色が違い、そして味が違っていて…。

これから十月十日(実質は8ヶ月ほどだそう)、

熟成するのを陰でひっそりと見守ります。

出来上がるのは今年の秋。

とっても楽しみです。

HIDE-AND-SEEK PIECE

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ふと思い出すことば。

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Hide until everybody goes home.
Hide until everybody forgets about you.
Hide until everybody dies.

HIDE-AND-SEEK PIECE (1964 spring) 

(Yoko Ono “grapefruit juice” より)

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(日本語訳)

隠れていなさい、

みんなが家に帰ってしまうまで。

隠れていなさい、

みんながあなたを忘れてしまうまで。

隠れていなさい、

みんなが死んでしまうまで。

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想像の余白

ハンドメイド布バッグ屋 ::: shiroi mokuren の庭  :::-人生の花 ハンドメイド布バッグ屋 ::: shiroi mokuren の庭  :::-人形つかい ハンドメイド布バッグ屋 ::: shiroi mokuren の庭  :::-蛍
私の好きな日本画家のひとりに、上村松園がいます。
昨年末、京都で上村松園展があり、行ってきました。
松園の絵はこれまで画集などで見たことがあるだけで、
生で見たことのあるものは、数点のみ…。
画集で見るだけでも、その圧倒的な空気感に魅了される松園の作品を、これだけまとまった形で見れるなんて!感激でした。
中でも、「虫の音」や「人形つかい」など、 実際には虫の音が聞こえてくるわけでもなく、 また虫が描かれているわけではないのに、 そこに虫がいて鳴いている声が聞こえてくるような作品や、 人形つかいはちょうどふすまに隠れていて見えないのに、 それを見ている女性や子供たちの表情を通して、 ふすまの向こうの人形つかいの様がありありと見えてくるような、 描かれていないのに、でも実際に描く以上にその情景が強く伝わってくるような作品が
いくつかありました。
このような作品につけられたタイトルは、もはや単なる状況説明的なタイトルではなく、 絵と共に作品の一部となっていて、とても生きています。
描かれた人物の表情、眼差し方やちょっとしたしぐさ、姿勢、ふるまい、タイトルなどから、 見ているものに描いていないものまで感じさせる…。
ことばの面白さの一つは、語っていないことまで語ることができる、そういうことばがある、というところにあると感じていますが、絵の魅力の一つは、描いていないものを描かれたものから、 どれだけ想像させたり、感じさせたりできるのか…というところにあるのかもしれません。
(画像:左から順に「人生の花」「人形つかい」「蛍」)

雪降りつむ

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2011年は、これまでにないくらいたくさん雪の降り積もる中、

迎えましたが、週末、今年に入って二度目の雪…!

またまたここまで積もるとは。

この冬は本当によく冷えます。

雪が降り積もると、普段の移動手段が

もっぱら自転車であることもあって

交通面ではやや不便になることもありますが、

雪が静かに降り積もる様や、その空気感、

まだ誰も足跡をつけていない、ふんわりとしたやわらかな雪の表情、

雪の上を踏みしめて歩く感触、そして何よりも

いつもの見慣れた風景が、いつもとは少し違って見える雪景色

は大好きです。

歩いていると、歩道の端っこに雪だるまがいたりもして…。

大阪に生まれ育ち、現在京都に住む私にとっては、

雪が降り積もることは、「非日常=ハレ」であって、

いくつになっても、やはり少し特別なもの、のようです。