今となっては夢だったのか現だったのかわからなくなってしまっていることがある。
幼いわたしは実家のリビングに一人いて、なぜかそこは真っ暗で、電気のスイッチは手の届く高さになく、 なんとかつけようとするのだけれどつけられない。 それで闇の中ひとりソファの上にじっと座っている…。
それが夢であったのか現であったのかははっきりとわからなくなっているのだけれど、 今から思えば、いずれにしてもそれが初めて「闇」を知ったときだったかもしれない、と思う。
今日自転車での帰り道に、久しぶりに哲学の道を通った。
銀閣寺周辺はまだ明かりがあるけれど、 南へ下るにつれて明かりもひとけも少なくなる。
あ~真っ暗だ…何も見えない、と思いながら自転車を走らせていると、
蛍が一匹…。二匹、三匹…。
それで思い出したのが、何年か前に見た蛍の乱舞。
確かあれは夜中の2時頃だったと思う。
辺り一面、何かのイルミネーションかと思うほど たくさん蛍が飛び交っていた。
あんなにたくさんの蛍を見たのは、これまでではあの時一回きり。
それは確かに目にした光景だったが、 もしかすると夢だったんじゃないかと思うことがある。
夢のようでもあり現のようでもあり…。
だけれども、それがどっちであったとしても きっとそんなことは、このような場合さほど大きな問題ではないのだ。
わたしにとってある種の経験は、 夢か現かという枠づけからはずれたものとして身体に刻み込まれていくような気がする。
月別アーカイブ: 2011年6月
shop オープン のお知らせ

shiroi mokuren としてバッグを制作し、販売させていただき始めて早半年…。 バッグを作るということを通して、そして制作したバッグを通して、いろいろな方とご縁をいただくことができ、本当に嬉しく思っています。
これまでは、制作したものをオークションにて販売させていただいておりましたが、オークションという枠組みだけでなく、より開かれた場で、より多くの方に制作したものを見ていただき、お手にとっていただきたいという想いから、このたび、ホームページ上で shop をオープンすることとなりました。これからは、オークションだけでなく、 shop のほうでも販売していきたいと思っています。
shiroi mokuren の想いのぎゅっと詰まったバッグたちを、ゆったりと見て楽しんでいただけるような、そんな shop にできれば…と思っています。もしよろしければ、またのぞいてみてくださいね。
これからも、少しずつですが、素敵なバッグや布小物を作っていきたいと思っています。
今後とも shiroi mokuren をどうぞよろしくお願いいたします。
*shiroi mokurenのホームページは、こちら です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
紫陽花が咲き始めました。
ひらひらひらと、まるで蝶がとまっているかのよう。
とても素敵な色です。
まだ咲き始めの小さなものも…。
この季節に作るもの
梅雨の晴れ間に
from Germany

最近出会った素敵な布。
1910年頃から1950年頃にドイツで作られた
アンティークコットン生地(ジャーマンファブリック)です。
当時のドイツでは、デュベカバーやピローケースなどのセット一式を、
嫁入り道具として持って行くのが習慣だったようで、
主にそういったデュベカバーやピローケースとして使われていたものだそうです。
現代の布の製造工程とは違うからか、年月を経ているということからか、
ガーゼではないのだけれど、とっても柔らかで触れた皮膚を
柔らかく包んでくれるような、そんな独特の風合いがあります。
匂いもドイツの匂い…。
ドイツの家庭では、ひいおばあちゃんがお嫁入りしたときの…
というようなファブリックが眠っている、ということもあるのかもしれませんね。






