梅の花も咲き始め、
風はまだまだ冷たいものの、
一時期に比べるとずいぶん暖かくなってきました。
昨日の京都は、雪ではなく、久しぶりの大雨。
陽暦の2月19日頃は、
「雪が雨に変わり、雪や氷が解けて水になるころ」
であるということから、
二十四節気では、「雨水(うすい)」と呼ばれる時期なのだそうです。
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最近作ったバッグに使ったレースです。
淡いベージュ、オレンジ、パープル、そしてグレーがかった青色が
全体としてどことなく優しさを醸し出す風に編まれた、
あまり見ない感じのレース。
全ての糸をぴんとはった状態で編んでいるのではなく、
少しゆるませているところがあり、とても雰囲気があります。
生地やレースの仕入れに行くたびに、
いつもよいものに出会えるというわけではありません。
ぴんとくるものがないときは、無理には買わず
ぶらりと見て回るだけで手ぶらで帰ることも。
でも、あ!と立ち止まらせ、何か自分の中のセンサーに
響いてくるものと出会ったときには、迷わず購入します。
そういうものと出会ったときは、それ自体に存在感があるためか、
それが醸し出しているものから、おのずと「こういうバッグ…」
というイメージが浮かんでくることが多いです。
このレースを用いて作ったバッグも、そのようなものの一つ…。
表側の布は、黒のコットンリネン、
内布は、これまたぴんときて迷わずに購入した、
グレーがかった淡いパープルの美しいリネンを用いています。
この内布のリネンの風合い、
そして何とも言えないこの独特の色合い…。
ぜひお手にとって見て頂きたいバッグの一つです。
これまでに作ったバッグたちの一部です。
リネンを用いたものが多いですが、
中にはコットンやウールのものもあります。
ちらちらと見える裏地をアクセントにしたもの、
ヨーロッパのアンティークレースを用いたもの、
ベルベットのリボンをつけたものなど・・・。
作る時に、始めからこういう雰囲気のものを…というのが
わりとはっきりと決まっている場合もありますが、
複数の生地を組み合わせながらイメージを膨らませていったり、
レースやリボン、生地に触発されて作っていくものもあります。
また、制作中に最初のイメージとは別のアイデアが浮かんで
予定を変更することもしばしば…。
これだ!というところにいくまでは、常に未知で手探りです。
そこが、バッグ作りの魅力!なのだと思っています。
これからは、またちょっと違った雰囲気のものなども含めて
少しずつ新しいものを作っていきたいと思います。