出会ったもの・こと」カテゴリーアーカイブ

京都タワー/しなやかな子山羊革

先日、初めて京都タワーに上ってみました。

 

渉成園から見た京都タワー
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白のボディに赤が少し入っていて、特に夜などは遠くから見ると、いつもろうそくのようだなあと思います。

 

タワーの上からの京都の街。
道路がまっすぐ北に伸びているのがよくわかります。
そして、京都の街が山に囲まれているということも…。
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遠くのほうには大阪の街。
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ちょうど夕暮れ時で、夜景も見られました。
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そして…制作も少しずつ進めています。

うっとりするほど滑らかでしなやかな一枚の子山羊革から、持ち手用の革を切り出して…

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アンティークリネンに縫い付け、さらにカシメで留めて…

 

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手にやさしく、しっくり馴染む持ち手に。

 

 

 

錦秋

11月に入り、
気付けば、木々の葉も美しく色づき始めています…

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昨日は、大阪西天満にある雑貨店カナリヤさんに行ってきました。
秋草愛さんのブローチ展。

北極・南極のいきものをテーマに作られたブローチ、絵本の挿絵の原画、ポストカード、カレンダーなどが並んでいました。

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動物たちの表情や佇まいが、とても素敵に表現されています。
その質感に魅了されます…

ブローチはすでに多くが売約済みとなっていましたが、身近で見ることができてしあわせでした。
絵も立体造形もそうですが、質感やそれらの醸し出す雰囲気など、実際に見て初めて伝わってくるものがあります。
特に秋草さんの描く、様々な種類の鳥の絵とその立体造形作品がとても気になっているので、またいつか拝見できたらいいなあ…。

カナリヤさんには、他にもいろいろな作家さんの作品やハンドメイドの素材などが置かれてあり、ゆっくりと拝見してきました。
今回は、秋草さんのカレンダーとともに、この子を連れて帰りました。

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秋草愛さんのブローチ展は、11月21日までだそうです。

 

 

 

駒井家住宅

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北白川にある駒井家住宅。
先々週末、あまりのよいお天気に誘われて、初めて訪れました。

動物遺伝学、動物分類学に大きな功績を遺した、京都大学名誉教授の駒井卓博士(1886-1972)の私邸として、W.M.ヴォーリズの設計により、昭和2年(1927)に建てられたもので、金・土曜日のみ一般公開されています。

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南側のお部屋の窓をとても広くとってあり、お天気のよいこともあって、日がたくさん差し込み、室内にいてもとても暖かく、本当に居心地のよい空間でした。

私の出身高校の本館もヴォーリズの建築。
木のぬくもりと、簡素だけれどどこを切り取っても美しいデザイン…。
母校の空気を懐かしく思い出しました。

駒井家住宅では、11月1日〜12月12日の金・土曜日、終戦後、米軍の接収住宅となっていた当時の写真等の資料も公開展示されるそうです。

 

 

宵山

7月21日

夕方から祇園祭・後祭の宵山へ。
前祭、後祭と分けて行われるようになってから行くのは初めてでした。

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一つにまとめて行われていたときは、人出が多くて、ゆっくり鉾や山を見ることができなかったけれど、今回は人も少なく、流れもゆったりとしていたので、一つひとつの山や鉾、その懸装品、商家や旧家などに飾られている屏風などもじっくりと見られました。

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ちょうど日が暮れ始めたころ、提灯に明かりがともって、お囃子も…。

南観音山
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太鼓のリズムが複雑で、聴き入ってしまいます。

そして、ちまき売りのわらべ歌…!
わかりにくいかもしれませんが、写真一番手前のろうそくの後ろに、数人の子どもが座って、声をそろえて歌っています。

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これがなんともいえない味わいで。

 

八幡山の歌

♪八幡さんの厄除けのお守りはこれより出ます
御信心(ごしんじん)の御方様(おんかたさま)は、受けてお帰りなされましょう
ろうそく一丁献じられましょう
ろうそく一丁どうですか〜
ちまきどうですか〜
おまもりどうですか〜
鳩笛、鳩鈴どうですか〜♪

 

ゆっくりと祇園祭の宵山を楽しんだのはほとんど10年ぶりくらいだったけれど、山や鉾、懸装品や屏風など、10年前に見たものと同じものでも、見た時の印象や目にとまるところが違ったりして、年を重ねるごとに、違った面を楽しめるお祭りなのだなあ、と実感…。

いつもの見慣れた町に山や鉾が建ち、お囃子やちまき売りの歌が聞こえ、うちわ片手に、いつもとは違った風景、町全体の雰囲気を味わう……
わたしにとっては、これが宵山の一番の魅力ですが、前祭と後祭という昔の形に戻ったことで、こういった祇園祭ならではの風情を、より感じられるようになったなあという印象です。

 

 

 

小さな襟の物語

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可愛らしい葉や実の模様が手刺繍によって施されたアンティークの襟。
下のレースは、ひと針ひと針、手で縫い付けられています。

細やかで丁寧で、そして繊細な手仕事が生み出す、独特の存在感…。
さらにそれが”使われる”ということのなかで醸成されていく雰囲気が加わって、それは単なる”もの”であることを超えて、それを見る者、手にとった者に、ある情感を、心地よさをもたらすものに。

その心地よさは、この小さな襟から、作り手の想いやそれを使っていた人の想い、そしてそれを大切に取っておいた人の想いというものが、ひしひしと伝わってくることによってもたらされるもの…のような気がします。

 

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