美術館「えき」KYOTOで開催されている “切り絵作家 アグネータ・フロックの世界展”。
散歩の途中、貼られているポスターを見て知ったときからからずっと気になっていた展覧会で、昨日見にいってきました。
展示されていたのは多くが切り絵作品。
切り取られた紙に着色して、それを、大きな紙に貼って作られた作品の数々…。
パンフレットで見ていた時は、切り絵というよりは水彩画のような感じだなあと思っていたのですが、実際に作品を目にすると、やはりそこには、切り絵ならではの表現とそれによって創りだされる世界がありました。
バラのジュース
ネコのレストラン
切り絵というと、カッターで細かく切り込みを入れて、繊細で複雑な文様や世界を切り取り、描き出す、というイメージがありましたが、彼女の作品は、切り絵自体の細やかで繊細な表現というよりは、切り絵ならではの “線” や “輪郭” を生かした表現でありながらも、全体としては “紙” 自体の持つ素朴さやぬくもりを感じさせるような、大らかな作品であるように感じます。
展覧会場で放映されていた制作動画を見て驚いたのは、切り取る際、下書きなどを一切せず、手に紙と小さなハサミを持ったかと思うと、一息にそれぞれの形を切り出していたこと。頭の中にすでに切り取られた後の形のイメージが明確にあるのだと思いますが、そのイメージのみで自由自在に様々な形を切り出していく様には目を見張るものがありました。
太陽とボール遊び
特に印象的だったのは、色づかいと植物の表現。
生き物自体の持つ生命力が、溢れんばかりに描かれています。
他にこんな面白い作品もありました。
永遠の結び目
そして、万葉集の歌を題材した作品も。
その他、スウェーデンの民間伝承に登場する幻の馬、ストリームホースの作品や、タペストリーなどの染織作品も展示されていました。
アグネータ・フロックの世界展は、今月27日までです。
保育園に通っていた頃、時々絵本の読み聞かせにやって来るおじさんがいた。
そのおじさんが読み聞かせてくれた絵本のなかで、今でもよく覚えているものがある。
それは確か、『わたしのワンピース』という絵本だった。
記憶では白いうさぎが主人公で、そのうさぎが真っ白な無地のワンピースを着て、お花畑や野原などに出かけるというものだ。
何より素敵なのは、その真っ白なワンピースが、それを着たうさぎが行く先々の風景の模様になるということ。
お花畑に立つと、そのワンピースがお花畑の模様のワンピースになる。
野原に立つと、そのワンピースが野原の模様のワンピースになるのだ。
身につけている洋服が、そんな風にまわりの風景に染まるなんて、なんだか自分自身がその風景の一部になったみたいで、幼心に、なんて素敵な…!と、胸がときめくような思いがしたものだった。
白い無地の生地が、いつまでもわたしにとって特別な生地であるのも、「白」という色に魅かれるものがあるのも、案外この物語の力によるものが大きいのかもしれない。
今となっては子どもたちに渡す側となりましたが…
子どもの頃、集めるともなく集まってしまった ( ? ) 大好きなもの。
ぽち袋。
あまりに可愛らしかったり素敵だったりするものが多くて捨てるにしのびなく、
いただいたものをすべて手元にとっているうちにたくさんに…。
今、見返しても、ひとつひとつ、誰からもらったものかや、
いつ頃もらったものかなど、思い出せるから不思議です。
そして、こんな本も…。
数年前に古本屋さんで見つけて、思わず買ってしまったもの。
ちいさな袋に、
色とりどりの、
なんとも粋な、
遊び心のある、
さまざまな図柄。
そのアイデア、色の使い方、模様の配置…
すべてにおいて楽しめます。
*先日、地下鉄に乗った際にその広告で知ったのですが、
ちょうど今、この本の著者である貴道裕子さんの収集された
豆皿、帯留、ぽち袋コレクションの展覧会が、1月20日まで
美術館「えき」kyoto で開催されているようです。
お近くの方はぜひ…!