絵・本・ことば・音楽」カテゴリーアーカイブ

lacemaker

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レース編みが “趣味” のものではなく
“生業” であった時代の女性たちの姿
レースを編むのは重労働で
しばしば労働歌(レースメイキング・ソング)を歌いながら
働いていたのだそうです
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彼女たちの労働を思うと
長い時を経て わたしの手元にやってきた手編みのレースたちも
たいせつに たいせつに 生かさなければ…
そういう想いが いっそう強くなります
(写真:『Portrait of a LACEMAKER』より)

Marie Laurencin

気がつけば 10月に…
一日のすべての仕事を終え
画集を眺める時間
とりわけ 
マリー・ローランサンの
色づかい、
描かれた人たちの眼差しに
惹かれます
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レダと白鳥(Ⅰ)1925年頃
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読書する女 1913年頃
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チェロと二人の姉妹 1913-1914年
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接吻 1927年頃
写真:『マリー・ローランサン作品集』(マリー・ローランサン美術館)より

記憶のかけら

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小さい頃、こんなふうに
人形やぬいぐるみたちをたくさん並べて遊んでいたことを思い出すような、
そんな、Pauli Ebner(1873 – 1949) のアンティークのポストカード。
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女の子たちの声が聞こえてきそう…。

最近の楽しみ…

それは、電車での移動中に、あるいは一日の終わりに
伊藤計劃さんの著作、『ハーモニー』を読むこと。
今からおよそ半世紀後の世界を描いているSF小説だけれど、
SFと聞いて一般的に想像するような、現実とかけ離れた世界を描いているというよりは、
そこに描かれていることは、すでにある形で現代の社会が内包していること。
それを凝縮させたような形で(あるいは、突出させたような形で)描いている。
たんたんと、テンポよく話は展開し、
読んだ後は、まるで一編の映画を見ていたかのように、
小説の中の世界が、主人公の動きが、色鮮やかに浮かんでくる。
主題は、人間というものに、そしてわたしたちの世界のあり方に深く切り込む、
とても重要で難しい問題を取り扱っているのに、
軽やかで心地よいリズムの文体が、ページをめくる手を止めさせない。
SFなのだけれど、SFという枠組みには決して収まっていない。
久しぶりに、時間を忘れて没頭し、
ちょっとした空き時間があればすかさず手に取ってしまう本に、出会った…。