出会ったもの・こと」カテゴリーアーカイブ

日々 ::: 水無月 :::

6月も半ばを過ぎ…

あちらこちらで、色とりどりの紫陽花がきれいに咲いています。

2016-06-11 10.09.42

 

この季節、散歩の途中に毎年見かけるマガモの夫婦。
今年の夫婦は、雄の尾の部分がくるんっとなっているので、いるのはいつも同じ子たちだとわかります。

2016-05-12 11.01.10

また別の日…

2016-06-11 10.02.21

いつもこうやってのんびりーとしていて、わたしが近づいても逃げる気配もなく、一緒にいさせてもらえます♪
しあわせなひととき。

 

 

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そして、番外篇ですが、最近制作したものから…

春子ちゃんの新しいお洋服。
(以前の春子ちゃんの記事はこちら

子らから、春子ちゃんにピンクのお洋服を!というリクエストがあり、作ってみました。
ついでに、春子ちゃんのかばんも一緒に。

2016-06-03 04.34.19

かばんの中には、以前着ていた黄色のお洋服。

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こうやってこまごまとしたものを作っているうちに、人形づくりの楽しさを知ってしまったような…。

子どもたちの中では、春子ちゃんは、今、大学生で、卒業したら結婚して、子どもも生まれるの! というストーリーまでできていて…。
ゆっくりのんびり、時間のあるときに、新しい子も作ってみようかなあ〜と考え中です。

 

 

 

(( 番外編 )) 子どもたちへのお話会のために

2016-04-14 09.53

知人の子どもたちへのお話会のために作ったお人形。
人形作りは初めてでした。

布を切り出して、縫って、綿をつめて、お洋服を作って。
髪の毛は、もこもことしたウールの生地で作りました。

お人形は、やはりお顔が一番難しい…。
ほんの少しの角度や大きさの違いで、ずいぶん印象が変わります。
試行錯誤の末、ようやく刺繍で仕上げました。

 

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2016-04-23 12

当日…
終わってからお絵描きする子。
細かいところまでよく見て、雰囲気をつかんでいてとても上手。

春に生まれたから “春子ちゃん” なのだそうです。

 

 

 

志村ふくみさんの作品展

ばたばたと過ごしていたら、すっかりご無沙汰してしまいました。
3月に入ってから、友人が京都に遊びに来たり、友人、知人の家に遊びにいかせてもらったり…という機会が多く、ここ一ヶ月でたくさんの人と久しぶりに再会しました。
こういうことは不思議と重なるものですね。

暖かくなったり、寒くなったり…の時季ですが、日差しはすっかり春の日差し、外は春の匂いでいっぱい。
桜もつぼみの先がほころび始めて、かわいらしいピンク色が顔をのぞかせています。

2016.50.14

先月末、京都国立近代美術館に、染織家・志村ふくみさんの作品展を観にいってきました。
初めて志村さんの作品を見たのは 2〜3年前でしたが、織られた布のあまりに繊細な表情と、自然の秘めたる深みのある色合い、そしてそれらの色の組み合わせによって仕立てられた着物の佇まいに、ほとんど衝撃といっていいようなものを受けたことをよく覚えています。

自然には、外側からはしかと見えなくても、内に孕んでいるエネルギーがあるのであって、それは人智をはるかに超えるもの。その神秘に心動かされます。

志村さんの作品は、よい意味で “人間臭さがない” とでも言ったらいいのでしょうか…。 “自分が” 何かを作る、というのではなく、自然に耳を傾けることに徹する姿勢から生み出される何かがあるように思います。

 

 

 

小正月

2016-01-15

年末年始、そして年が明けてからも何かと慌ただしくしていましたが、ようやく落ち着いてきて、ほっと一息…。

今日は、散歩している途中、門松を片付けている人を見かけました。
小正月である15日は、”とんど” の日でもあって、小さい頃は、焚いてもらう古いお札やお正月飾りを持って、家族で神社に行ったことを思い出しました。
この日、神社では焼き餅入りのおぜんざい(お餅は鏡餅を切り分けて焼いたもの)のふるまいもあり、それをとっても楽しみにしていたりもして…。

わたしにとっては、小正月は “とんどの日” でしたが、地域によっては、粥占などの年穀の豊凶を占う行事や、餅花、繭玉、粟穂稗穂(あわぼひえぼ)、成木責(なりきぜめ)、土龍打(もぐらうち)など、作物の豊かな実りを予祝する様々な行事があるようです。
特に東日本に多いようですが、これらの中で、わたしが実際に見たことのあるのは餅花くらいでしょうか。それも、小正月の飾りとしてではなく、お正月の飾りとして飾られたもの…。

古くは月の満ち欠けをもとにした暦が用いられ、満月の日が月のはじめ。そして満月の日が行事の中心。
そういうこともあって、長く、農家の方にとっては、一月一日の大正月よりも小正月の方が重要だったのだそうです。

 

 

 

初春・文楽

2016-01-08 15.30

昨日は、大阪の日本橋にある国立文楽劇場に文楽を観に。
文楽を観るのは数年ぶりだったので、年末からとても楽しみにしていました。

演目は、新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)/関取千両幟(せきとりせんりょうのぼり)/釣女(つりおんな)の三本立て。
目当ては、お染め久松の物語である新版歌祭文だったのですが、どれも面白いものでした。

2016-01-09 09.34.34

文楽は、何といっても人形に表情のあるのが魅力的です。
人形だから基本的には顔の表情は変わらないはずなのに(一部の人形では目や眉が動くようになっているものもありますが…)、三人の人形遣いによる人形の身のこなしや、一つ一つのしぐさ、細やかな手の動き、そして太夫による語り、三味線の音などによって、実に複雑で多様で、繊細な心の動きがそこに生まれ、それぞれの人形が本当に生きて動いているような、そんなふうに見えてくるところが面白く、何度行っても魅了されます。

人形の動きでいうと、キセルを吸ったり、お灸を据えたり、針に糸を通して縫い物をしたり、髪を櫛でとかしたり、お化粧をしたり、まな板の上で野菜を切ったり…と、人形の世界のなかで、人間がやっているのと同じように、細かな動作を実際にしているのを見るのも楽しく、動きにユーモアもあって、そこがまた素敵…。

その他にも、太夫による語り(節回し、言葉遣い…)、三味線の音色、三人の人形遣いの表情や動き、舞台装置、人形の衣裳…など、見るべきものががたくさん。

今となってはもう古いと思われるようなお話もあるかもしれないけれど、そういったことを超えて、現代でも(もっというと、時代にかかわらず)心に響いてくる要素や、現代だからこそ楽しめる要素のたくさんある舞台芸術であるように思います。