出会ったもの・こと」カテゴリーアーカイブ

ほりだしもの

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幼い頃から小学生くらいまではずっと祖母が縫ってくれた洋服・着物を着て育った私。
今使っている裁縫道具やミシンも、多くは祖母から譲ってもらったものです。
祖母の家にいくと、ときどき長い時間を経て姿を見せる、
ちょっとどきりとするものたちに出会います。
そんなものの一つ、「お縫物針セット」。
「太陽生命」と書いてあるので、おそらくいただきもの…。
中はこんな感じ。和裁用の針や刺繍針、そしてマチ針がずらり。
こんなのをもらえるなんて素敵!
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上には「誕生石と結婚記念式」が書かれています。
1月誕生石 ガーネット 貞操・友愛
2月誕生石 アメシスト 高い徳と理想…
紙婚式 (1年目)
綿婚式 (2年目)… 
これからお嫁にいくお嬢さんが持つ「お縫物針セット」というようなイメージでしょうか…。
いつ頃のものか定かではないけれど、
こういうものを粗品としていただけるような時代があったのだなー
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紅色

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お盆の時期に大阪で見かけたケイトウ。
なんて鮮やかな色!
よくよく見ると、襞のところで交尾している小さな虫たちがいた。
この深紅のケイトウが、まるで愛のベッドになっているみたい!
帰って調べてみると、学名( Celosia cristata )の Celosia は、
ギリシャ語の「keleos(燃やした)」が語源だそう。
この色と、「燃やす」という意が語源の学名と、
そして虫たちの愛のベッドになっていたことと、
なんだかイメージがぴったりと重なり合う。
ふわふわしたケイトウは、虫たちにとって
居心地のいい場所になっているのかもしれないな…。

夏の再会

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この夏、およそ10年ぶりくらいに、高校時代に仲のよかった友人と再会する機会があった。
高校・大学の頃知り合った友人のほとんどが東京に行ってしまった今、京都に遊びにいくよー、という彼女からの連絡はとても嬉しかった。

 

さすがに10年となると会うのに少しどきどきしたけれど、実際会ってみると、全然変わらないなあというところと、10年の間にいろいろあったんだなあと、いい意味での変化を感じさせるようなものがあって、お互いに年齢を経るごとに少しずつ変化していながらも、10年前と同じように、とりとめのない話を話したり、なるほどーと思わされるような話を聞かせてもらったりするのは、とても楽しく、嬉しかった。

 

南禅寺から奥の院へ行き、そこから哲学の道をてくてくと歩いて銀閣寺まで行った。
普段は通らない道を行ってみると、日常の生活圏なのに(だから?)、あれー、こんなとこあったんだ!っていうような発見があったりもして。
銀閣寺の前では、翌日の五山の送り火の護摩木にそれぞれの願いを書き入れる人や観光に来た人でいっぱいだった。

 

忘れられない、夏の思い出。

 

 

 

from Germany

ハンドメイド布バッグ屋 ::: shiroi mokuren の庭  :::
最近出会った素敵な布。
1910年頃から1950年頃にドイツで作られた
アンティークコットン生地(ジャーマンファブリック)です。
当時のドイツでは、デュベカバーやピローケースなどのセット一式を、
嫁入り道具として持って行くのが習慣だったようで、
主にそういったデュベカバーやピローケースとして使われていたものだそうです。
現代の布の製造工程とは違うからか、年月を経ているということからか、
ガーゼではないのだけれど、とっても柔らかで触れた皮膚を
柔らかく包んでくれるような、そんな独特の風合いがあります。
匂いもドイツの匂い…。
ドイツの家庭では、ひいおばあちゃんがお嫁入りしたときの…
というようなファブリックが眠っている、ということもあるのかもしれませんね。