月別アーカイブ: 2012年11月

lacemaker

IMG_6567.jpg
レース編みが “趣味” のものではなく
“生業” であった時代の女性たちの姿
レースを編むのは重労働で
しばしば労働歌(レースメイキング・ソング)を歌いながら
働いていたのだそうです
IMG_6576.jpg
IMG_6570.jpg
IMG_6569.jpg
IMG_6574.jpg
IMG_6564.jpg
IMG_6580.jpg
彼女たちの労働を思うと
長い時を経て わたしの手元にやってきた手編みのレースたちも
たいせつに たいせつに 生かさなければ…
そういう想いが いっそう強くなります
(写真:『Portrait of a LACEMAKER』より)

冬の扉

IMG_6550.jpg
秋というよりは
冬を思わせるような季節になりました
布や革やアンティークのレースたちと向き合いながら
また あたらしい気持ちで
ひとつひとつ 制作していきたいと思います

奈良にて

2012-11-04 16.38.10
 
先日は所用で奈良へ
すっかり色づいた木々…
 
奈良には “思い出の場所” がたくさんある
何年たっても 変わらない風景と空気
 
昔の時間と今の時間とが交錯して
不思議とあたたかな気持ちになる
 
 
ちょうど正倉院展もやっていたので帰りに寄ってみた
正倉院展は初めてだったけれど
名もなき古の職人の手になった品々に じっと見入ってしまった
 
細やかで 繊細で 複雑で それだけで一つの宇宙のような世界
美しさ というものの ひとつの形をみた

 

 
 

「いちりん」

高島屋さんの通販雑誌「いちりん vol.2」で、shiroi mokurenのバッグを2種類、お取り扱いいただくこととなりました。

IMG_6031.jpg
IMG_6020_20121106013754.jpg

グレー系の花柄のショルダーバッグと、ブラウン系の花柄のショルダーバッグ。
どちらも上質な素材を用いた、軽くて、身体に馴染むしなやかなバッグです。
ひとつひとつ、ミシンと手縫いにより仕上げました。
それぞれに用いた生地やレースなどをご紹介します。

::: グレー系 :::
au733.jpg

表地
IMG_4052_20121101183621.jpg

手で繊細に描かれ、さらにその上に、丁寧に白色が重ねられたような、
とっても赴きのある生地…。女性らしい、やわらかな雰囲気が魅力的です。

IMG_6238.jpg

グレー系のバッグの裏地に用いたのは、目の詰まったコットンリネン(綿麻)。
ナチュラルな風合いで、しっかりとした生地です。

IMG_6212_20121103221604.jpg

::: ブラウン系 :::
au727.jpg

ブラウン系のバッグの表地は、上質なリネン(麻)混素材。
適度な厚みがありながらも、しなやかで、上質な風合いの生地です。
こちらは、水彩で描かれたような大きな花柄が印象的。
絶妙なブラウン系の色合いで、大人の女性らしい、落ち着いた雰囲気にまとまっています。

au355.jpg

ブラウン系の裏地は、リネン(麻)100 %。
麻特有のくったりとした感じのある、肌触り抜群の生地です。

IMG_6204.jpg

そして…
バッグ中央の開閉用の紐はスウェードの紐。
その先にはウッドビーズをあしらいました。
グレー系のバッグの口回りにはブラックレースをあしらい、引き締めたデザインに。
グレー系、ブラウン系とも、バッグの前側にも後ろ側にもタックを入れ、
女性らしいラインに仕上げています。

IMG_6218.jpg
IMG_6199.jpg

内布の口回りには、それぞれレースをあしらいました。

グレー系
IMG_6245_20121103220209.jpg

ブラウン系
IMG_6201.jpg

また、バッグ持ち手のカシメ部分は、裏側に、それぞれ持ち手の色にあわせてブラック、ブラウンの本革を用いて丁寧に留めました。

::: グレー系バッグの持ち手 :::(カシメ部分 表側から)

IMG_5580.jpg

(グレー系のバッグのリングは、やや細く華奢なデザインです。)

::: ブラウン系バッグの持ち手 :::(カシメ部分 裏側から)

IMG_5351_20121103224038.jpg

柄の出方は、ひとつひとつのバッグによって異なりますが、
どれも、バッグの前側はきれいに柄が出るようにしました。
ご縁あって、バッグをお手元にお届けできた方に
どうか喜んでいただけますように…。