月別アーカイブ: 2011年2月

初・味噌仕込み

ハンドメイド布バッグ屋 ::: shiroi mokuren の庭  :::

今日は、奈良に住む知人宅で

味噌の仕込みをさせていただきました。

私にとっては、全く初めての経験!

当日の仕込みの前準備として、

まずは乾燥大豆を購入するところから始まり、

5日前には、大豆を洗っておよそ36時間水に漬け、

(大豆は水をいっぱいいっぱい吸い込んでどんどん膨らむ!)

3日前に、それを弱火でのんべんだらりと煮、

前日に柔らかくなった大豆と煮汁を分け、

さらに煮汁を煮詰めて呉(豆の煮汁)を作り…という作業をし、

今日はそれらをもって、いざ知人宅へ…!

朝10時頃から、その煮た大豆をつぶしてペースト状にし、

麹と塩を混ぜたものと、呉、大豆をあわせてひたすら捏ね、

空気を入れないようにして壺に入れる、

という、およそ2時間ほどの作業でした。

麹の独特の匂いと大豆の甘い匂い、

そしてそれを捏ねるときの、その感触!

子どものころに、土に水を混ぜてお団子をつくって

遊んでいるときのような、なんだかとても懐かしいような感覚。

1.5キロの大豆ペーストに、

およそ3キロの麹、1キロの塩を混ぜたものを

捏ねるというのは相当の力仕事…ではありましたが、

知人宅には、小さな子ども連れの夫婦や、

ご近所さんたちも何人かいらしていて、

みんなであっちを手伝い、こっちを手伝いしながらの作業で、

とても楽しくわいわいと…。

あっという間の2時間でした。

昨年も仕込まれた方は、

昨年作った味噌を持ってきておられて、

それを味見させてもらったのですが、

それぞれの家庭ごとに色が違い、そして味が違っていて…。

これから十月十日(実質は8ヶ月ほどだそう)、

熟成するのを陰でひっそりと見守ります。

出来上がるのは今年の秋。

とっても楽しみです。

梅に…

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梅の花も咲き始め、

風はまだまだ冷たいものの、

一時期に比べるとずいぶん暖かくなってきました。

昨日の京都は、雪ではなく、久しぶりの大雨。

陽暦の2月19日頃は、

「雪が雨に変わり、雪や氷が解けて水になるころ」

であるということから、

二十四節気では、「雨水(うすい)」と呼ばれる時期なのだそうです。

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針供養のこと

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今日、2月8日は「針供養」の日。

永年休まずに使ってきた針をその日に限って休ませ、

折れた古針を供養する行事で、

女性に縁の深い淡島神社で行われるのだそうです。

地域によって、2月8日に行うところと、12月8日に行うところ、

その両日に行うところがあるようです。

普段は硬いものばかり刺している、というので、

古針を、豆腐や蒟蒻、餅などやわらかいものに刺して、

神社で供養したり、川へ流したりするのだとか…。

かつて、和歌山は加太の淡嶋神社を訪れた際、

針供養の後に針が納められる

「針塚」があったことを思い出します。

毎日使う針を休め、供養する日。

その針供養の日が、2月8日、12月8日であるのは、

2月8日を事始め、12月8日を事納めとして、

それぞれ、農耕を始め、終わる日であった

ということと関連するようですが、

このように、いわば一年の「節目」にあたる日に、

日常の針仕事の手をとめて、

針を休ませる行事が営まれてきたということから、

女性にとって針仕事がいかに身近なものであったか、

そして針は、単なる「モノ」ではなく、

日常的に使う大切な仕事道具であったということがうかがえます。

毎日使っているものほど、「ありがたみ」が見えにくくなるものですが、

こういう日のあることで、日常的な連鎖をいったん断ち切って

改めて道具たちと向き合うことができるのでしょうね。

だんだんハレとケの区別が曖昧になってきている現代ですが、

こういったハレの日があるからこそ、ケが成り立っていて、

それと同時に、ケがあるからこそ、ハレがある、

というこの切っても切れない関係を思わずにはいられません。

霞立つ

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立春も過ぎ、暦の上では春になりましたが、

今年はそれにぴたりと合わせるかのように、

ちょうど4日ごろから、日差しに少し暖かさを感じるようになりました。

今日も家から見える東山には霞が立ち、春を思わせる一日。

とは言っても、日が暮れるとまだまだ風は肌に冷たいですが、

こうやってちょっと春を匂わせる暖かな日があったり、

また真冬を思わせるような寒い日があったりしながら、

少しずつ春が近づいてくるのだろうな…。