志村ふくみさんの作品展

ばたばたと過ごしていたら、すっかりご無沙汰してしまいました。
3月に入ってから、友人が京都に遊びに来たり、友人、知人の家に遊びにいかせてもらったり…という機会が多く、ここ一ヶ月でたくさんの人と久しぶりに再会しました。
こういうことは不思議と重なるものですね。

暖かくなったり、寒くなったり…の時季ですが、日差しはすっかり春の日差し、外は春の匂いでいっぱい。
桜もつぼみの先がほころび始めて、かわいらしいピンク色が顔をのぞかせています。

2016.50.14

先月末、京都国立近代美術館に、染織家・志村ふくみさんの作品展を観にいってきました。
初めて志村さんの作品を見たのは 2〜3年前でしたが、織られた布のあまりに繊細な表情と、自然の秘めたる深みのある色合い、そしてそれらの色の組み合わせによって仕立てられた着物の佇まいに、ほとんど衝撃といっていいようなものを受けたことをよく覚えています。

自然には、外側からはしかと見えなくても、内に孕んでいるエネルギーがあるのであって、それは人智をはるかに超えるもの。その神秘に心動かされます。

志村さんの作品は、よい意味で “人間臭さがない” とでも言ったらいいのでしょうか…。 “自分が” 何かを作る、というのではなく、自然に耳を傾けることに徹する姿勢から生み出される何かがあるように思います。