しめ縄づくり

今年は、しめ縄を手作りしました。

いつも農産物直売所で、たくさんまとめて安く売られている藁。
普段は、畑のマルチに使っています。

土を裸にしないで藁で覆っておくことで、適度な水分が土中に保たれ、冬は保温にも…。
植物はもちろん、蜘蛛などの小さな生き物たちにとっても藁は心地よいようで、藁を敷くようになってから、植物は元気になり、庭に小さな生き物が増えました。

バッタ、トカゲ、カマキリ、カエル…時には、イタチを見かけることも。
季節ごとに、さまざまな野鳥、蝶、蜂もやってきてくれます。

いろいろな生き物が、それぞれに生きている姿を間近に見せてもらえることは、毎日の、ささやかな、そして大きなしあわせ。彼ら、彼女らの姿を見ていると、不思議と活力が湧いてくるのです。

わたしたちが気持ちよく感じる庭というのは、きっと、土中の微生物、小さな生き物たち、植物たちにとっても居心地のよい庭なのだと思うのです。

自然が、自然のもつ本来の力のままに十全に働けるよう、”必要のないこと、余計なことはしない”、ということが、庭守の役割なのかなと思っています。

 

さて…話がそれてしまいましたが、今年は、畑で使っている藁の一部で、しめ縄を。

わら工芸の本を参考にしながら、12月中旬の暖かな日に作業しました。
まずは、藁すぐり。

ハカマと呼ばれる余分な葉などを取り除きます。
右が取り除いたもの。左が残ったきれいな藁。

その後、藁を水に浸します。
吸水させた後、大きめのビニール袋に入れて、1時間ほど蒸らします。
乾燥していると、細工の時に割れてしまうので、この作業をするのだそうです。

この後、作るものによっては、湿らせた藁をたたく、藁打ちという作業が必要になるようなのですが、今回作る、一番シンプルな形のしめ飾りは、藁打ちは不要とのことだったので、省きました。

藁の束を三つに分けて、それぞれ右向きにねじりながら、互いに巻きつけるようにして、左向きに巻き上げ、三つ縄にします。
編み上げたら、一つにまとめて丸い形に。これで土台の出来上がり。

そして、土台に飾り付け。
白い紙を切って紙垂を作り、赤色と金色の紙を巻き、その上から水引をつけて飾りました。
稲穂を先につけて、完成。

今年一年の感謝の気持ちを込めて。
明日28日に、門に飾りつけます。